ちょっと……この流れは。



あたしがビクッとしていると、目の前でナルがニヤリと笑う。




「いつもみたいに、俺に噛みついてこないんだな」




あたしがガチガチになっているのに気がついていて、こんなことをするなんて!




「今日だけは……素直になる。あたし、今すごく幸せ」



もう、真っ赤。



ナルのことが、あたしも気になる。



こんな風にされたら、誰だってそうなるんだって自分に言い聞かせる。



「いい子だ」



そんなことを言いながら、あたしの頬を撫でてきた。



ひゃっ……!



いい子って、なに!?








「おい、お前にやった首筋はどうした?」



ふとナルが、あたしのポニーテールを触り指でしごく。



やっぱりあたしは……



ナルのペットじゃん!!