あたしが答える前に、ナルが答えてくれた。



「コイツか?見ればわかるだろ。俺のプリンセスだ。それは、セレブ学園の全員が知っていること」



「あなた……まさか篠原さん?驚いた……変われば変わるモノね。ナルにどうやって取り入ったの?」



「だからお前は、さっきからどういうつもりだ?例えお前でも、俺に逆らえば……わかってるだろうな」



ナルが清香さんをニラむと、悔しそうに顔を歪めこの場を去っていった。










「清香は、教育がなってないな。人に対する接し方を覚えないと」



あんたもね……。



そうは思うけど、とりあえずこの場は黙っておこう。



「ナル、このティアラ…そんなに大切なものなんだ」



「あぁ、このティアラを被れるのは、俺が認めた女だけだからな。もちろん、今までのプリンセスにも使わせたことなんてない。お前が初めてだ」



「あたしが……初めて」



「そう。それだけ、葵のことが大切だってことだよ」



甘い顔で、あたしを抱き寄せる。



そして……顔を傾けてきた。