『見せつけてやる』って言ってたのに、見るなって。



ナルの一喝で、全員があたしたちから目を逸らした。



プッ……ホント、なんでもナルの思うとおりになるんだね。



みんなはナルが怖いのか、通り道を次々と空ける。



「相変わらず、偉そうだねぇ……」



「俺は偉いからな?当然だろ」



「もー、また言ってる」



あたしたちがコソコソと話していると、うしろから引きとめられた。



「ナル!?一体どういうことなの?一緒にいるのは誰?大和撫子さんは一緒じゃないの?」



ヤマトナデシコ?



それって人の名前ですか?



キョトンとするあたしの前に現れたのは、清香さんだった。








そして、あたしをジロジロとニラんでくる。



「お前、彼女に失礼だぞ。そういう目で見るな」



ナルが一歩前に出て、清香さんとの間に立った。