それにしてもっ…


ヒールって、どうしてこんなに歩きにくいのっ!?


ゆっくりと階段をおりていると…。


「どうした、元気がないな。腹でも減ったか?」


「なーんでそーなるのよーっ!」


叫んだら、フワッと体を抱えあげられた。


「この方が早いな」


なんと、ナルにお姫様抱っこをされてしまった!



確かに楽だし、プリンセス気分を満喫できるけど、


だからって、だからって!


「おろしてよ…」


「やっぱりお前は抱き心地がいいな」


クスリと笑って、あたしを更に引きよせる。


もうっ…やだ、あたしもどうして照れてるんだろう。


これは、ドレスを着てプリンセスみたいな格好のせいなの?


それとも…。