《俺様的》彼女の手なずけ方

執事に部屋に通され、ふたりっきりになったところで、天音ちゃんはトランクの中身を床に広げた。


中からは、見たこともないようなフワフワのドレスが2着出てきた。


「うわぁ、すごい!」


「清香さんのお茶会は、皆さん着飾っているという噂をすっかり忘れていましたわ。

清香さんも、一言言って下さればいいのに」


天音ちゃんが唇を噛む。


「着飾るって…そんな、あたしはいいよ」


ドレスなんて着たことがないし、そんなお友達の家に遊びに来て、ドレスって!


「そう言わずに。サイズは、きっと合うはずです」


天音ちゃんは、ドレスをあたしに突きだしてくる。