《俺様的》彼女の手なずけ方

車を降りたあたしたちを見て、執事が怪訝な顔つきになった。


「お嬢様方、皆様ドレスをお召になっていますが、手配いたしましょうか?」


えっ、ドレス?


それに、天音ちゃんが唸った。


「そうでしたわ、わたくしとしたことが。先日仕立てたドレスがちょうど車の中に」


運転手さんが大きなトランクを持って出てきた。


「天音様、こちらです。お運びします」


「ありがとう。さぁ、葵ちゃん行きましょう」


わけがわからず、とりあえず天音ちゃんについて行く。