「ナル様がっ、あんなことなさるなんて」



「きっとなにかの間違いよ。あの山猿が、ナル様を脅しているのよ」



「E組の分際で許せませんわ」



コソコソと、嫌味…悪口?が聞こえてくる。



どうしてあたしが!



言い返そうとしたら、ナルがあたしの口を軽く手で押さえた。



そして、周りの生徒に向かってこんなことを言いはじめた。








「今日からコイツのこと山猿呼ばわりするヤツは、痛い目にあわせてやるから。覚えとけ?」



なっ……。



よく言う!



山猿っていうあだ名をつけたのは、あんたでしょー!?


言ってやりたいけど、口を押さえられているから喋れない。