《俺様的》彼女の手なずけ方

今度は半ば強引に、唇を奪われた。



「んっ……」



噛みつくようなキスに、眩暈を覚える。



なに……これ、力が抜ける…。



足がガクガクしてきて、立ってられない。



男の子の腕に支えられるようにして、あたしはキスを受け入れる。



しかもいきなりこんなにハードなキスして、あたし…どうかしちゃいそう!










それに、男の子の表情が…



なんだかめちゃくちゃ甘くて。



そっと唇が離れると、男の子はなんだか満足そうに笑っている。



「思ったより、かわいいな」



思ったより?



「お前って、素直なときもあるんだ?」



素直なときも…って。


まるで、違うあたしを知っているかのような口ぶり。


そして、ついさっきまでは優しかった口調が、さっきからなんだか俺様で。



恐れていたことが、事実になってしまったかも。



まさか……



この男の子は……。