「デートじゃないよ。あたしに食べさせて欲しいんだ?しょうがないなぁ~」



冗談でそう言ったのに、ナルは口を開けて待っている。




「早くしろよ」



……本気!?



カレーをスプーンにすくい、ナルの口にそっと運ぶ。



パクリと食いつくと、なんだか嬉しそうに笑っていた。



……ヘンなヤツ。



「嫌いなあたしに食べさせられて嬉しいの?」



「別にお前のこと嫌いなんて言った覚えないけど?」



「ウソ!どう考えても嫌ってるよね!?友達に聞いたんだから……前のプリンセスは、もっと待遇がよかったって。なんであたしは……」



そしたらナルが、ニヤリと笑った。








「ふ~ん。お前、俺に優しくされたいの?」




「べっ、別にそーいうわけじゃなくて!」