「誰なの?っていうか…ちょっと、その手…離してくれる?」



ナルはしっかりあたしの腰に腕を回している。




「気になる?」



フフンと笑うその顔に、パンチを入れてやりたくなる。








「そーいう意味じゃないから!毎日ランチ誘われてるなら、こんなくだらない遊びしてないで、素直に行けばいいのに」




「くだらない?俺はとっても楽しいんだけど」




「ナルは楽しいかもしれないけど、あたしはっ……」




「ハイハイ、カレーが冷めるから。お前も食えよ」




「一人分しか買ってきてないよ?」




「そっか…だったら、誰かに買って来させるか」




ナルがケータイを取り出したから、あたしは必死で阻止した。