「何だ?」 「何だじゃな――、ひゃっ」 否定の言葉を発しようとした途端、腰に回された手が腰を撫でた。 「ふっ、腰弱いのか?」 耳元に小さな苦笑と甘い声が聞こえる。 いつも高い位置で結ばれている綺麗な黒髪は洗った後だからか降ろされていた。 声だけでなく、濡れた髪までも私の耳元を擽っている。