馬鹿だ、私は…。 あそこで私だと言っていれば、こんな…。 こんな胸が張り裂けそうな気持ちにならずに済んだんだ。 でも、もう後悔しても遅い。 彼はお美代さんを――…。 涙を堪え、俯きながら角を曲がると足元に影が射す。 ドンッ! 「っ!?」 私は倒れそうになったけど、ぶつかった人影に腕を掴まれ、倒れずに済んだ。