「それにしてもすごかったわね」
「なにが?」
「愛の告白♪」
愛って…ポッと赤くなる頬
みんなの前で終聖が言ってくれたんだよね
「これで大丈夫なんじゃない?女の子たちもあれ言われちゃったらどうすることもできないわよ」
「そうかな」
「あのときの久賀くん、かっこよかったわ」
うん、わかってる
あのときあたしは終聖のことを本当に好きだと自覚したから
「……もう体育祭も終わりね」
「そうだね」
「まさかあの運動部集団のA組に勝つなんて思わなかった」
和美ちゃんが点数板を見た
僅差だけどD組が勝っていた
「本当、よかったね」
「先生も今頃喜んでるわよ」
みんなががんばった結果だよ
まああたしはなにも出れなかったけど、一生懸命応援したから
「そうだ、羽衣子は出るの?」
「え?」
「ダンス」

