幸せな時間は、あっという間で。

清瀬くんに送ってもらう家までの道のりは、短くてすぐに着いてしまうんだ。






「じゃあ、また明日迎えに来るから」


「…うん」


さみしいな。

まだ、帰りたくないよ。


そう言ったら清瀬くん、どんな顔するだろ…


ゆっくりと清瀬くんの顔を見る。


今日は運良く部活が休みだったからいいけど。



これからは、毎日一緒に帰れるわけじゃないし。


そうなると、一緒にいれる時間も少なくなるんだろうなぁなんて。




「…そんな顔、するなよ。帰したくなくなる」


「え……っ?」


そう呟いた清瀬くんを見上げたら、ゆっくりと影が重なった。


――――ちゅ



「――――!!?////」