人はそれぞれ、他人には見せたくない、触れられたくない部分があるのだ。 もちろん―――俺にも。 「でーどういうことなんだね、清瀬くん」 ポンッと俺の肩に光の手が乗った。 「何が?」 「結城ちゃんだよ。結城、羽衣子ちゃん。付き合ってんだろ?」 あー…それか。 「うん、そうだけど」 光には、あんまり知って欲しくなかったな。 光は、女の子の扱いが俺と違ってうまいから。