確かにお子様なあたしとは比べものにならないくらい、恋愛経験豊富なんだろうけど。
「和美ちゃん、ひどい」
「ごめんね羽衣子。可愛くてつい」
「可愛くないもん」
「あーごめんごめん」
よしよし、とあたしの頭を撫でる和美ちゃん。
そんなことされたら、何でも許せちゃうじゃん。
「うー…仕方ないなぁいいよ」
「よかったぁ、機嫌直って。でも羽衣子、気をつけなよ」
鋭い瞳で和美ちゃんがあたしを見た。
「え?なにを?」
「清瀬くんのファン!敵に回しちゃったんだから」
「あ。」
―――そうでした。
学校1モテ男の清瀬くん。

