「…ありがと、汐里」





「あたしお礼言われるようなこと何にもしてないけど、


まぁ




どういたしまして」







汐里がいたから、自分の気持ちに気付けた。








悪戯っぽく笑ってドアの向こうに消えた汐里を見送り、うーんと大きく伸びをする。







空が青い。







もうすぐ夏だ!