外の鳥の声が大きい。
昨日は寒かったから、窓は確かに閉めたはずだったけれど。
「おっはよう、和真!起きたか?」
「おはよ・・」
「今日は中町でお祭りがあるって忘れたのかよ。
朝7時に呼びに行くって約束も!」
ぷくうっとほんのり桃色のほほを膨らませた。
走ってきたせいか、寒いはずのこの季節も彼の体は暖かい。
僕の顔を覗き込んで、傍らにはお気に入りの愛刀、蒼炎。
彼は友達のハナビ。
名前は夏の風物詩、花火だけれど、彼の家は刀鍛冶で有名。
いつもにこにこと元気いっぱいで僕のことを気にかけてくれる。
「ごめん、起きられなくてさ。
昨日も夜遅くまで・・・」
「また本読んでたのか?好きだなー」
「ただの趣味だし。読むだけだもの」
俺は苦手だ、と呆れた風に首を振る彼に笑って、
僕は体を起こした。
「おまえは昔っから頭良いんだよ。
よくわかんないぐにゃぐにゃの文字も読めるだろ?
えっと、なんて言ったっけ?テン語?」
必死で思い出そうとして頭をひねる姿に思わず吹き出してしまう。
合ってるよ、と笑いながら布団を畳んだ。
「笑うことないだろ?
だって不思議じゃないか。習ってもないのに」
「・・まぁ」
「それともどっかで習ったって言いたいのか?」
「かもね。僕、孤児だし」
「馬鹿言うなって。
生まれたばっかの赤ん坊に、文字が覚えられてたまるかってんだ」
ごく自然と、手を挙げて半ば冗談気味に笑って見せる彼に、
和真は何も言わなかった。
ただ少しだけ、思い出すように苦く笑った。
「さ、着替えてくるよ。ちょっと待ってて」
昨日は寒かったから、窓は確かに閉めたはずだったけれど。
「おっはよう、和真!起きたか?」
「おはよ・・」
「今日は中町でお祭りがあるって忘れたのかよ。
朝7時に呼びに行くって約束も!」
ぷくうっとほんのり桃色のほほを膨らませた。
走ってきたせいか、寒いはずのこの季節も彼の体は暖かい。
僕の顔を覗き込んで、傍らにはお気に入りの愛刀、蒼炎。
彼は友達のハナビ。
名前は夏の風物詩、花火だけれど、彼の家は刀鍛冶で有名。
いつもにこにこと元気いっぱいで僕のことを気にかけてくれる。
「ごめん、起きられなくてさ。
昨日も夜遅くまで・・・」
「また本読んでたのか?好きだなー」
「ただの趣味だし。読むだけだもの」
俺は苦手だ、と呆れた風に首を振る彼に笑って、
僕は体を起こした。
「おまえは昔っから頭良いんだよ。
よくわかんないぐにゃぐにゃの文字も読めるだろ?
えっと、なんて言ったっけ?テン語?」
必死で思い出そうとして頭をひねる姿に思わず吹き出してしまう。
合ってるよ、と笑いながら布団を畳んだ。
「笑うことないだろ?
だって不思議じゃないか。習ってもないのに」
「・・まぁ」
「それともどっかで習ったって言いたいのか?」
「かもね。僕、孤児だし」
「馬鹿言うなって。
生まれたばっかの赤ん坊に、文字が覚えられてたまるかってんだ」
ごく自然と、手を挙げて半ば冗談気味に笑って見せる彼に、
和真は何も言わなかった。
ただ少しだけ、思い出すように苦く笑った。
「さ、着替えてくるよ。ちょっと待ってて」


