部屋を出ると、
そこにはタキシードを着た颯汰さんがいた。


久しぶりに見たけど、やっぱりかっこいい。


さすが、4年連続ミスターだっただけある。


あたしは何も言わずに玄関に行った。


「藍佳」


「…」


「藍佳っ」


あたしの腕を掴んで強く言われた。


「なんですか?」


あたしは振り返った。


まっすぐ、颯汰さんのことなんて見れない。