「それじゃ」


そう言って、自分の部屋に入ってしまった。


なんて冷たい新婚なんだろ。


あたしはもう、鷹神 藍佳。


次期、社長になる颯汰さんをここで支えるんだ。


できるのかな。


そんなことを思っていても頭をよぎるのは条件のこと。


「はぁ…」


断ることなく、あたしの人生は変わってしまった。