「…はい」 がさごそと袋をあさって、 リンゴジュースを渡してきた。 「ありがとうございます」 「藍佳」 受け取ると、そうあたしの名前を呼ぶ。 それだけで胸が熱くなる。 前までは全く話してくれなかった颯汰さん。 なのに、今ではこんなにもあたしの名前を呼んでくれる。 こんなに嬉しいことある? そう思うと、涙が出てきた。