【颯汰side】 唯子を介抱した日、藍佳が家を出ていった。 「そぉた?」 寝室から聞こえる唯子の甘い声。 ついつい、かっとなってしまった。 絶対に好きじゃないとしても、 女の人を妻がいるのに家に上げるのはよくない。 なのに、俺は藍佳にきつくいってしまった。 あの時の傷ついた顔が頭から離れない。