「なーんて!冗談だって!」

「へ…?」

「まぁ、こういうことになるから気を付けろってことだ!わかったか!?」


俺、演技うめぇー!と一人で舞い上がるいずみんをポカーンと見る。

じゃあ…怒ってないってこと?
さっきのは演技なの?


「あ?続きやってほしかったとか言うなよ?」

「ち、違うよ!」

「ほら、もう帰るぞ」


そう言い残すと、あたしを置いて図書室を出た。
置いてかれると思い、急いでついていこうとすると、壁に隠れてたいずみんが、ワァッ!とあたしを驚かす。

当たり前にキャッ!とびっくりするあたしを見てケラケラ笑う。

いつもの…いずみんだ…
さっきのは、ほんとに演技なの?
でも、いずみんはもう気にしてない様子だし、あたしも気にしないようにしよーっと。

それから、あたし達は周りの目を気にして別々に帰ったのであった。