車の揺れと、泣き疲れたので、あたしは初めて乗った龍ちゃんの車ですぐに眠ってしまった。
夢と現実の狭間で
「早く元気になれよ」
と、龍ちゃんの声が聞こえた気がした。
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大きな揺れを感じて目を覚ました。
朦朧とする中、少し目を開くと間近に龍ちゃんが。
「あ…」
驚いて声を出したあたしを龍ちゃんは見下ろす。
「危ないからちゃんと捕まって」
家についたみたいで、あたしは龍ちゃんにお姫様だっこをされていた。
は、恥ずかしい…
「や…下ろしてっ」
「……動かないで」
声が低くなったような気がして、あたしはじっとする。
動かなくなったあたしを見て、再び歩き出す龍ちゃん。
それからあたしの部屋まで行くと、ベッドに降ろされた。
