「…朝からしんどそうだったよ」
「じゃあなんで休ませなかったの!」
「行きたそうだったから」
「龍…!」
誰かの話し声であたしは瞼を開けた。
「あ…瑞希ちゃん!」
「ん…」
目の前には、龍ちゃんとたっくんが。
保健室のようで、あたしはベッドの上にいた。
あたしが目覚めたことに気づくと、龍ちゃんは飲み物を渡してくれた。
よかった…喉カラカラで声が出そうになかったから。
やっぱり保健医はすごいなぁと、なぜかとても冷静な頭で考える。
「熱、計って」
飲み物の次は体温計を渡され素直に脇に挟んだ。
「あたし倒れたんですよね…」
「そうだよ、ほんとにびっくりした」
「ごめんなさい…」
「早めに目が覚めてよかったけど、心配したんだから」
たっくんにそう言われ時計を確認すると、前半が終わってから30分ほどたっていた。
