「お邪魔しまぁーす…」 家に入ると独特な家の匂いがした。 玄関には微かにテレビの音が奥の部屋から漏れていた。 やっぱり一人暮らしじゃないんだ… あたしがそんなことを考えてるうちに、東城先生は家の中へズンズン進んで行った。 急いでついていくと、東城先生はひとつの扉に手をかけた。 「あの…っ!一人暮らしじゃないんなら、あたしやっぱり帰ります…」 「いいから。大丈夫。それに帰るところもないんでしょ?」 そう言って、あたしに優しく微笑みかけた。