「瑞希ちゃん、おかえりなさい」

「あれ?たっくん、ただいま」


家に帰ると、たっくんがキッチンで何かを煮込んでいた。
たっくんがいたから玄関の鍵が開いてたのか。

それにしても、おいしそうな匂い!
今夜はカレーかなっ


「早く帰ってこれたから、カレー作っておいたんだ」


先に二人で食べよう、とテーブルにカレーの入ったお皿を運ぶ。
あたしも急いで鞄を置くと、たっくんを手伝った。


「「いただきまーす」」

「ん~!おいしいっ!やっぱりたっくんは料理上手だねっ」

「ありがとう、でも瑞希ちゃんも料理すごく上手だと思うよ」


言葉にして言われると照れくさくて、えへへと笑って誤魔化す。

なんだか、たっくんといると心が穏やかになるなぁ。
一緒にいて落ち着く。

そんなことを考えていたからか、たっくんがこっちを見てることなんて気づきもしなかった。