「なんで俺にそんなに冷たいんだよ?」


帰り道を一緒に歩きながら蒼太はあたしに問う。

…そういえば、なんでだろう?
自分でもわかんない。
いつの間にかそんな風になってたって感じなのかな。


「なんとなく?そういう仲というか」

「なにそれー!ちょっと特別な感じ!?」


どうしてコイツはこんなにポジティブで能天気で馬鹿なんだろう。
でも…


「そうかもね」

「え…」


長い付き合いって言うのもあると思う。
でもそうじゃなく、言葉にしにくい何かが、蒼太とあたしの中にはあるような…
蒼太に相談とかもするし、蒼太もあたしにいろいろ話してくれる。

だからって、決して好きとかではないんだけど。