それからは準備体操をして、主にバトンの練習をした。
やっぱり男女で結構速さが違うから、バトンはすごく難しい。
失敗もしたけど、桃花や千明が慰めてくれた。
ちょっとドジそうなイメージなのに、桃花は綺麗に速く走っていた。
千明は、長い足を華麗に動かし、一言で言うなら美しかった。
そんな練習も一時間ほどで終わり、もう帰る時間に。
「瑞希ちゃん、また明日!」
「うん、またね」
バイバイ、と手を振って桃花達は帰って行った。
「吉谷ぃー!」
「何?うるさい」
蒼太は近くにいるにも関わらず、大きな声であたしを呼ぶ。
ほんとに馬鹿だ。
「久々に一緒に帰ろーぜ!」
「嫌だ」
「えええええ!?なんでだよー!」
なんて言いながら、もう隣にいるじゃん。
