「まぁでもアイツはアイツだし、瑞希は瑞希だからな」



そういうと、私の頭をポンポンと軽く撫でる。



「瑞希はもう俺の大切な妹だ。何かあったら絶対に助けてやるから何でも言えよ?」


「いずみん…ありがと」


「おう」



いずみんが私のこと大切に思ってくれてるのがすごく伝わってくる。


最近はみんなの気持ちが温かい。


あの家に住むまでは、こんな気持ち知らなかったよ。



「今度その人に会いに行ってみなよ!」


「えぇ~!?無理だろ…もう何年もあってないんだぜ?」


「会える距離にいるんだから!もしかしたら明日になったら会えないかもしれないんだよ!」


「……そうだよなぁ」


「いなくなってからじゃ遅いんだから。後悔はしてほしくない…」



背中押すために言った言葉だけど、少しだけ両親やおばあちゃんを思い出して悲しくなった。


でも私は三人のお陰で生きる大切さを知った。


お母さん、お父さん、おばあちゃん…。


私強く生きてるよ。


私こんなにも幸せだよ。



「…勇気出てきたかも。今度会いに行ってこようかな」


「頑張ってね。応援してる!」


「ありがとな、瑞希」



そうこう話しているうちに最寄りの駅に着く。


さすがに誰が見てるかわからないから、駅からは別々に帰った。


今日の晩御飯は何にしようかな。