私が校門に着くと、校門の近くにいずみんが隠れており、たまたまを装おって私たちは駅まで歩く。


丁度電車が来たので私たちは電車に乗る。


そこまで混んでないこの車両には、ラッキーなことにうちの先生や生徒は一人もいなかった。



「瑞希ってさ、好きな人いんの?」


「うぇ!?」



ガタンゴトン揺れる電車の中で、急に変なこと聞いてくるから変な声出ちゃった。



「ひ、ひひ、秘密で!」


「必死すぎ。いるって言ってるようなもんだろ、それ」



必死に答える私を見て、いずみんはゲラゲラ笑う。



「そんなに笑わなくても!そんないずみんは好きな人いないの?」


「いるよ?」


「えっ!?」



そんなにすんなり教えてくれるもんなの!?


まぁでもいずみんかっこいいから彼女くらいいても不思議じゃないくらいだよね…



「もう会うことはないだろうけどな」


「どういうこと…?」



誰かを思い出すような遠い目をするいずみん。