「失礼します~…」



龍ちゃんってば、またベッドで寝てたりして。


そんなことを考えながら保健室に入った。


でも全くそんなことはなくて、むしろすごく保健室の先生みたいだった。



「もぉ~痛いよ、先生!」



保健室には龍ちゃんと、体操服を着た女の子。


ラインの色からして一年生かな。


龍ちゃんはその女の子の手を掴んで、指に湿布を貼っている。



モヤモヤ。


龍ちゃん、触れないで…何これすごくモヤモヤする…


女の子も嬉しそうにニコニコしてるし。



「はい、終わりましたよ」


「ありがとー!失礼しました~」



女の子が出てったあとも私は入り口のところで立ちっぱなしだった。



「どうされました?」



モヤモヤ。


やだ…なんでそんな敬語なんか使うの?


いつもみたいに名前呼んでよ。