文化祭当日。

二日間あるんだけど、あたしの店当番は二日目のみ。
桃花と千明も二日目だから、今日は一緒に回るんだっ!


「どこいくー?」

「焼きそば食べたーいっ!」

「いいね、行こう行こう!」


ワイワイはしゃぐあたしと桃花の隣では、ケータイをいじる千明。

そして、たまにキョロキョロと辺りを見渡してる。


「千明?」

「ん?あぁごめんね、知り合いが来るからちょっと探してたの」


そのとき遠くの方から、ちあきー!と手をあげてこちらに向かってくる男性が。



「知り合いってもしかして…?」

「あっ、千明ちゃんの彼氏だぁ!」


やっぱり千明の彼氏!
前に学校外に彼氏がいるって話は聞いてた。

どんな人かと思ってたけど…すっごく大人の人だ!


「来るの早かったね」

「楽しみにしてたからねー。千秋のお友だち?」


男性は、あたし達に目をやると笑顔で聞いた。
優しそうな雰囲気が落ち着くなぁ。

千秋の返事に、その人はあたし達にペコッと少し頭を下げたので、あたしと桃花も同じように頭を下げた。


「えっと紹介するね、彼氏のユウヤ。それから友達の桃花と瑞希ね」


千秋はなんだかいつもより可愛い感じで微笑んでいた。

いいなぁー恋って!