リビングに戻ると、たっくんが料理を始めようとしてたから、あたしもキッチンに入った。
「透がいなくなると静かに感じるね」
「存在感すごいもんね!昔から仲良いの?」
「僕らが高校時代に一回だけ会ったことがあったんだ」
高三の卒業近い頃かなぁ、と、たっくんは昔の話をしてくれる。
トントンとリズムよく野菜を切るあたしと、パスタを茹でるたっくん。
今日はナポリタンを作るんだ。
「なんでかはわかんないんだけど、透が急に一人で東京に来ちゃって、来たのはいいけど全く知らない土地だからどこにもいけなくて、龍に連絡入れてきたんだ」
急に一人で知らない土地に来るなんて透くんらしい。
でもよく考えたら、たっくん達が高校生ってことは、透くん……小学生!?
あ、あり得ないよ…凄すぎでしょ、透くん。
「でも、龍もそのときすっごく忙しくて、透のとこに行く暇もなかったんだよ。だからってほっとけないから僕頼まれて。それで透のところ行ってみると、透ってばすっごい泣いてて」
その頃を思い出したのか、たっくんはハハと、少し笑った。
