「瑞希ちゃんは俺と買い出し行くんやけど?」
声を発した透くんは、なぜかニコニコしてる。
あとで何か言われるのはめんどくさいから、な?という言葉に、うんうんと何回も頷いた。
「こいつが行きたくねえって言ってんだよ」
「いや、ちょっと待って、言ってな……」
あぁ、わかった!と、あたしの声を遮った透くんは、パンッと手を鳴らした。
クラスのみんなは、このやり取りにポカーンとした表情で見てる。
ついでにあたしも。
「ええよ、桐原も一緒に買い出し行こ、それでええやろ?荷物持ちも必要やしな」
いや、全然良くないような……
「ちっ、わぁったよ」
あ、良いんだ…
蒼太は頬杖をついてそっぽを向いた。
あ、もしかして蒼太は買い出しに行きたかったの?
でも、なんでいっつも二人って変な雰囲気なんだろう…?
まぁいっか!
とにかく、あたしは蒼太と透くんと買い出しな行くことになりました!