「わかった、買い出しいくよ」


そういうと、ニッコリ微笑まれた。


「おい、ほんとに行くのかよ」

「だって、役割当たってないのはほんとだし」

「だからって、お前二人っきりになるだろが」


話が次々進んでいくのに、何が気に食わないのか、後ろの蒼太が機嫌悪そうに聞いてくる。

蒼太ってば今朝のことまだ怒ってるの?

そういえば、いつもこういう話になると、みんなの中心になる蒼太なのに、今日は静か。
透くんがそういう立場になったってのもあるんだろうけど、明らかに機嫌が悪いもん。


「あのー!」


そんなとき、蒼太は急に大きな声を出した。
みんなの視線が蒼太に集まる。

チラッとあたしのことを見る蒼太は、徐にあたしの手を掴んで高くに挙げた。


「な、なに!?」

「俺ら、衣装係やりまーす」

「はっ!?」


何言ってるの!?あたしさっき買い出しって決まったんだけど!?
しかも今その話してたよね!?