「なぁ、なんで誰もなんも言わんの?え?そういうヤラシイことしてる仲なん?」
「透、うるさい」
家に来たのは長瀬くん。
そうだよね、親戚なんだもん、家にくる可能性だってあったよね。
なんで気づかなかったんだろう。
龍ちゃんはというと、固まったあたし達なんか気にもせずに、黙々とご飯を食べていた。
「龍にぃ!」
「ごちそうさま」
シーンと静まり返る部屋に、やっぱり気にしてないような龍ちゃんの声が聞こえる。
「聞いてんの?」
「"聞いているのですか"でしょ」
「そんなんええねん!」
「良くない」
長瀬くんは龍ちゃんを睨んでる。
「風呂早く入れて」
そう言い残して、部屋へ返ってく龍ちゃん。
