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「んで、次どこ行くよ!?」
「んーと、あれ!」
「おー、金魚すくいか。じゃあどっちがいっぱい掬えるか勝負な!」
「負けるもんかっ!」
鍵はきちんと返してもらったから逃げてもよかったんだけど、千明からは楽しんでねって内容のメールが来たし、仕方ないから遊んでやってるだけ!
なんて思ってたけど…
やっぱりお祭りは楽しいもんで。
気がつけば、本気で楽しんじゃってるあたし。
「おっちゃん、二人分ね!」
「はいよっ!」
「負けないから!」
「じゃあ負けた方かき氷奢りな!」
そうしてあたしたちは真剣に金魚すくいを始めた。
「君たちおもしろいカップルだねぇ~」
「えっいえ、そんな…」
カップル?端から見たらあたしたちってカップルに見えるの?
そりゃそうか…お祭りに男女が二人きりでって言ったら、一般的にそう考えちゃうよね。
そんなこと考えていたら…
ビリッ…
「あ…破れちゃった…」
一匹も掬えず。
はぁ~やっちゃったなぁ…
これはあたしがかき氷奢りかぁ。
