次の日、たっくんに浴衣を着せてもらって軽くメイクをして…
「準備万端っと!」
「瑞希!?なんだその格好!男とデートか!」
今時のガキはませやがって…といずみんが現れた。
「ちょっと!そんなんじゃないよ、友達と行くの!」
「へぇー…ま、なんでもいいけど?変なやつには気ぃつけろよ」
「大丈夫だよ、ありがとうっ」
撫でようとしたのか、頭に手を持っていったいずみんだけど、髪の毛セットしたのがわかったのか手を下ろした。
「ねぇ、泉。瑞希ちゃんいつもに増して可愛いでしょう?」
「たっくん何言って…っ!」
「はぁー?そんなことあるかよバーカ!こんなガキみてーなの…」
「可愛い」
「「え?」」
あたしの後ろの方で響くその低めの声は、もう一度
「可愛いよ」
と、言った。