ぎゅっとあたしを抱き締めた格好になっているからか、たっくんの頭はあたしの首もとに。
たっくんが息をするたびに、あたしの首筋に寝息がかかって…

あたし首…だめなのに…

どんどん力が抜けてく感じがする。


「たっくん…っ!起きて!起きてってばぁ!」


もうっ!どうして起きないの!?


「みずき…」

「たっくん?起きた!?」


寝息混じりの声で、あたしを呼ぶ。
寝言なのかなんなのか。


「………すきだよ…」


ー……え?


「たっくん今なんて…」


スースーとまた寝息が聞こえたから、きっと寝言…?
それともあたしの聞き間違い?

でも好き…って言ったよね?どういうこと?

頭の中がぐるぐる回る。
よくわかんないよ、もう。

そんなとき、静かにあたしの部屋の扉が開いた。