「なに?今忙しいんだけど」

「全くそんなふうには見えないけどなー!」


運が良いのか悪いのか、席替えをすると後ろが蒼太になった。

あたしが近いのをいいことに、蒼太は勝手にあたしのシャー芯を取ったり、宿題を写したり。
この一ヶ月は蒼太のせいで、授業に集中出来なかったんだから!


「あのさ…」

「早くいってよ」

「あ、あの、良かったら一緒に夏祭りでも…「あー!瑞希ちゃん!」」


蒼太のブツブツ呟くような言葉に重ねて、前の席の桃花が振り返った。


「瑞希ちゃん!!千明ちゃんと三人でお祭り行こうね!」

「うん!いくいく!」

「おいおいおいー待てこらー!」


桃花は、急に入ってきたと思ってる蒼太を見て首を傾げる。