「はぁ!?俺がここに来た時は誰もいなかっただろ!」 「いたよ。ずっと、ここに。」 ここに、て・・・。 そこには古くなって使われてへんはずの椅子と机の山。 その裏に冬真はいてたらしい。 ・・・ずっと。 「ほな、ぜ、全部?」 「全部聞いてたよ。」 「「・・・・・・」」 うちも麗もなんも言えへんかった。 一体うちらはここで何を、どんな風に、どれだけ言うたんやろうか。 冬真がこっちに歩いてきて、うちと麗の目の前で立ち止まる。