「笑美は、笑顔が一番や。」 パパがうちの頬に手を当てて「可愛いなぁ」と言いながら、また涙を流す。 「ママ?」 「なに?」 急にパパがママを呼んで、ママが首をかしげた。 うちからママに視線を移して、パパが呟いた言葉。 「・・・ありがとう。こんな可愛い娘を、俺にくれて。」 ママの顔が赤くなって「私こそっ」とパパにくっつく。 それにあやかってうちもパパに抱きつく。 「俺の家族最高やわっ」 それが最後の締めの言葉になって、家のなかがもっと明るくなったような気がした。 ―――笑美さん。