「ドヤンキーのままだと、あたしが何を言われるかわからないから。

あたしはどんな見た目でも良いんだけどね。

実際、あたしが晴人くんに妊娠させられただとかって怖い噂が広まった時もあったし、

喧嘩ばっかりしてて、兄に「あんなやつに妹を任せられるか」って言われたこともあった。


でも、今はこの通り。

あたしのために、彼は努力してくれてるの。

あたしはそれを誇りに思う。あたしも頑張らなきゃって、思えるの。


相手に好きになってほしいなら、最低限の努力は必要。

そのあと、好きでい続けてほしいなら、努力の継続が必要なの。


恋は大変だよ?

自分と向き合うのが辛いこともある。

でも、彼が好きだなあって思えるだけで、すごく幸せなの。


だから……がんばってね」



里美先輩は、言いたい事を一気に言うと、本当に幸せそうに笑いました。


その笑顔はとても、とても、綺麗でした。