「オタクにわけ隔てなく接する事のできるあなたは、天使です。
どうかお名前をうかがわせてください」
「て、天使?」
「ぶっ!!天使!!」
「そんなもんじゃないけど……あたしは新川里美(アラカワ・サトミ)。
ちょ、晴人くん、いつまで笑ってるの!?」
里美先輩は、ヤンキーの背中を叩きます。
うおお、あのヤンキーが笑ってる。
その顔は、さっきの鬼ではありませんでした。
どっちかというと整っているのに、背が高いせいで日が当たり、影ができるので怖く見えるのです。
損な人だなあ。
ボクは同情しました。
オタクもヤンキーも、他人から誤解され迫害を受けるという点で似ているのかもしれません。



