はじめてを、おしえて。



ボクはうつむいていた顔を上げます。


そして、見えなくなっていった彼らの背中に向かって、走りはじめました。


心の最終安全拘束具除去!!


エヴァン下痢女、発進!!


ボクは脇目もふらず、彼らに突進します。



「ちょっと、待ってくださーい!!」



勇気を出して声を出すと、先に気づいたヤンキーがぎょっとした顔でこちらを見ていました。



「里美っ!」


「えっ?」


「あっ、うわあ!!」



イノシシのごとく突っ込んできたボクからカワユス先輩を守ったヤンキーに、かわされて。


ボクは顔から、廊下の壁に突っ込んでしまいました。


うう……



「なんなんだよ、お前!

廊下は走るな!」



ヤンキーの全く似合わない台詞が、遠くなっていく意識の片隅で聞こえました。