着いた藤原君の家は、これまた無難な一戸建てでした。 新しくもなく、特別大きいわけでもなく。 藤原君は、とても普通のお家柄の人だということがわかります。 「お邪魔いたします」 「ん。誰もいねぇから、気使うな」 だ、誰もいらっしゃらないとな!? 一気に緊張するボクをよそに、藤原君は階段を上がっていきます。 「……何してんの?」 そして、部屋の前で、まだ玄関に突っ立っていたボクを手招きしました。