わたしが指をかけた、その時……。
「待って、俺がやる」
珍しい昆虫を見つけたかのような、キラキラした目で言われ。
わたしは恥ずかしいやらおかしいやらで、また笑ってしまいました。
「こら、笑うな」
いっくんは真剣な顔に戻り、フロントホックを解除し、ブラを取り去ります。
わたしは突然恥ずかしくなり、目を閉じました。
ふ、と胸にいっくんの息がかかった気がして、声が聞こえます。
「……すげぇ、綺麗……」
「…………」
綺麗。
なんて言われたのは本当に初めてで、何と返していいかわからず。
黙って目を閉じていると、いきなり唇を塞がれました。



