いっくんは、うなずき。
そろそろと、ボクの服をたくしあげました。
下着の上から、胸を触られ……。
やはり、違和感がありました。
「あれ?」
「なに?」
「ない」
いっくんの大きな手が、わたしの背中を、ブラのホックを探してさまよっています。
くすぐったくて身をよじると、いっくんは何だよ、と笑いました。
「あの……。これ、フロントホックなので……」
「フロント……前?」
「うん。ここ……」
恥ずかしさをこらえ、フロントホックの前のリボンを指さしました。
これをほどかねば、マグネット式のホックは見えないのです。



