「はい。」 と言って、持っていたノートを俺の前に差し出した。 「え……」 「寝ててノート写してないんじゃないかな…と思って。」 「………ありがとうございます。」 俺は結愛からノートを受け取った。 さすが、鋭い観察眼の持ち主だ。 「どういたしまして。」 優しく笑って、結愛は席に戻って行った。 確かに、機転もきくな…… 俺は結愛のノートに書いてあることを自分のノートに写した。 天然なのに、しっかりしてるところはしっかりしてるんだな。